パーティション

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パーティションは、ブロックデバイスをサブ領域に分割する技術です。パーティションを使うと、より扱いやすく、適応的で、システムから見て「論理的な」構造を作成することができます。PARTUUID (パーティション UUID) は blkid を使用して確認することができます。

関連
Gentoo システムのためのパーティショニング作業のさらなる情報については、ハンドブックをお読みください。
メモ
以下の節で紹介されているソフトウェアは、記載されている以外のパーティションテーブルの種類に対応しているものもあります。例えば、fdisk は Sun、SGI、そして BSD パーティションテーブルも対応しています。

マスターブートレコード (MBR)

DOS パーティションとも呼ばれ、データを整理するために長らく使われてきました。パーティション情報はデバイス先頭の 512 バイトに保管されています。

  • 普及しており、ほぼすべてのオペレーティングシステムが対応しています。
  • 非常によく文書化されています。
  • デバイスあたり最大 4 個のプライマリパーティション。
  • デバイスの最大サイズは 2 TiB。
  • 4 個のプライマリパーティションしか作成できない問題を回避するために、ひとつのプライマリパーティションを拡張パーティションとして使用することで、追加の論理パーティションを作成することができます。

カーネル設定

カーネル MBR サポートを有効化する (CONFIG_MSDOS_PARTITION)
-*- Enable the block layer
    Partition Types  --->
      [*]   PC BIOS (MSDOS partition tables) support

利用可能なソフトウェア

MBR パーティションを作成、変更、削除するために、以下のプログラムを使用することができます:

プログラム パッケージ GUI 機能
cfdisk sys-apps/util-linux No パーティションを作成、変更、削除します。fdisk よりも直観的なインターフェース。
fdisk sys-apps/util-linux No パーティションを作成、変更、削除します。
gparted sys-block/gparted GTK3 GNOME Partition Editor; パーティションを作成、変更、削除します。
parted sys-block/parted No パーティションとファイルシステムを作成、変更、削除、チェック、コピーします。
partitionmanager sys-block/partitionmanager Qt5 KDE Partition Manager; パーティションを作成、変更、削除します。
sfdisk sys-apps/util-linux No fdisk の非対話型バージョン。

対応するオペレーティングシステム

  • BSD (Mac OS X) - 完全なサポート。
  • DOS - 完全なサポート。
  • Linux - 完全なサポート。
  • Solaris - 完全なサポート。
  • Windows - 完全なサポート。

GUID パーティションテーブル (GPT)

GUID (Global Unique IDentifier) パーティションシステムでは、パーティション情報を保管するためにデバイスの先頭の小さなディスク空間が使用されます。その主な利点は、対応するストレージデバイスサイズの大きさと、デバイスの末尾にパーティションテーブルのバックアップが作成されることです。

  • 普及しており、ほとんどの現代的なオペレーティングシステムが対応しています。
  • デバイスあたり最大 128 個のプライマリパーティション。
  • デバイスの最大サイズは 8 ZiB。
関連
GPT

カーネル設定

カーネル GPT サポートを有効化する (CONFIG_EFI_PARTITION)
-*- Enable the block layer
    Partition Types  --->
      [*]   EFI GUID Partition support

利用可能なソフトウェア

GPT パーティションを作成、変更、削除するために、以下のプログラムを使用することができます:

プログラム パッケージ GUI 機能
cfdisk sys-apps/util-linux No パーティションを作成、変更、削除します。fdisk よりも直観的なインターフェース。
fdisk sys-apps/util-linux No パーティションを作成、変更、削除します。
GNOME Disks sys-apps/gnome-disk-utility GTK3 GNOME のパーティションマネージャ。
gparted sys-block/gparted GTK3 GNOME Partition Editor; パーティションを作成、変更、削除します。
gptfdisk sys-apps/gptfdisk No パーティションを作成、変更、削除し、ディスクを MBR から GPT に変換し、バックアップからパーティションテーブルを再作成します。
parted sys-block/parted No パーティションとファイルシステムを作成、変更、削除、チェック、コピーします。
partitionmanager sys-block/partitionmanager Qt5 KDE Partition Manager; パーティションを作成、変更、削除します。
sfdisk sys-apps/util-linux No fdisk の非対話型バージョン。

対応するオペレーティングシステム

  • BSD (Mac OS X) - 完全なサポート。
  • Linux - 完全なサポート。
  • Windows - ESP のサブディレクトリ /boot/EFI/Microsoft/ にインストールする場合のみ。

論理ボリュームマネージャ (LVM)

LVM は、パーティション、ストレージデバイス、またはその他の背後でボリュームとして振る舞うシステムを、動的に管理するための完全なソフトウェアのセットです。

  • 普及しており、ほとんどの現代的なオペレーティングシステムが対応しています。
  • デバイスの最大サイズは背後のシステムの制約に依存します。
  • 論理ボリュームの最大サイズは 64-bit Linux では 8 EiB で、32-bit Linux では 16 TiBです。
  • ストレージデバイス、RAID システム、ネットワークストレージ (iSCSI 等) を物理ボリュームとして利用することができます (パーティショニングは不要です)。
  • 基本的な形態のデータ冗長性 (RAID 1、RAID 5)、またはパフォーマンスのためのストライプセット (RAID 0) を提供します。
メモ
動的リサイズのような機能を使用するためには、使用中のファイルシステムもリサイズ可能である必要があります。

カーネル設定

カーネル LVM を有効化する
Device Drivers  --->
   Multiple devices driver support (RAID and LVM)  --->
       <*> Device mapper support
           <*> Crypt target support
           <*> Snapshot target
           <*> Thin provisioning target
           <*> Mirror target
           <*> Multipath target
               <*> I/O Path Selector based on the number of in-flight I/Os
               <*> I/O Path Selector based on the service time

利用可能なソフトウェア

以下のプログラムが sys-fs/lvm2 に含まれます

プログラム GUI 機能
lvcreate No ボリュームを作成、変更、削除します。
pvcreate No ストレージデバイス/システムからなる物理ボリューム (PV) を作成または削除します。
vgcreate No PV をボリュームグループ (VG) としてまとめます。

LVM パーティションを作成、変更、削除するために、以下のプログラムを使用することができます:

プログラム パッケージ GUI 機能
partitionmanager sys-block/partitionmanager Qt5 KDE Partition Manager; LVM の PV、VG、LV を作成、変更、削除します。

対応するオペレーティングシステム

  • BSD - 単体ではブートできないため、GRUB を使って Linux とデュアルブートにする必要があります。
  • Linux - 完全なサポート。
メモ
これは Linux に固有の LVM 実装です。他の OS は自身のシステムを持っています。論理ボリューム管理を参照してください。

ZFS

ZFS は、ストレージとファイルシステムを動的に管理するための完全なソフトウェアのセットです。

  • Linux(ZFSOnLinux[1] 経由)、Solaris、FreeBSD でサポートされています。
  • GRUB ブートローダーが必要です。
  • 単一の zpool の最大サイズは256 ZiB
  • ストレージデバイスを完全な vdev として使用できます(パーティショニングの必要がありません)
  • zpool はいったん作成すると後でサイズを変更することはできません。全てのボリュームは zpool 全体にアクセスすることができ、これはクオータを使用して減少させることができます。
  • RAID 1(ミラーリング)のような冗長性と RAID 0(ストライピング)のパフォーマンスを提供します。また、RAID 5、RAID 6 などもサポートしています。
  • 圧縮、コピーオンライト、重複排除といった機能を有するファイルシステムを持ちます。

利用可能なソフトウェア

以下のプログラムが sys-fs/zfs に含まれます:

プログラム GUI 機能
zfs No ボリュームを作成、変更 (リサイズ)、削除します。
zpool No zpool 中の vdev を管理、組織します。

対応するオペレーティングシステム

  • BSD - 完全なサポート。
  • Linux - CDDL と GPL のライセンス競合のため、外部モジュールとしてビルドされます - おおよそサポートされています。
  • Solaris - 完全なサポート。

他のソフトウェア

Busybox も fdisk の改変版を含んでいます。

Gentoo ebuild リポジトリには、特定のシステムのための特別な版の fdisk もいくつかあります。例えば: sys-fs/arm-fdisksys-fs/mac-fdisk、または sys-fs/atari-fdisk です。

さらにたくさんのツールについては、sys-fs カテゴリを確認してください。

関連項目

参照