端末エミュレータ

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端末エミュレータターミナルアプリケーション、または term、(tty と呼ばれる場合もあります) は、ビデオ端末を別のディスプレイアーキテクチャの中で (例えば X の中で) エミュレートします。これは通常は、中でユーザがコマンドを入力できて出力を確認することができるウィンドウの形式を取るか、フルスクリーンの仮想コンソールの形式を取ります。端末エミュレータは通常、与えられたユーザのログインシェルとして定義されたシェルを開始します。Gentoo では、デフォルトのシェルは bash です。

ブート後に、Gentoo はデフォルトで仮想コンソールにログインプロンプトを表示するか、ディスプレイマネージャがセットアップされていればそれを表示します。仮想コンソールについて、そして仮想コンソール間の切り換え方法については次の節を参照してください。

X 環境がセットアップされているなら、ユーザが選択することができる多数の端末エミュレータの選択肢があります。ソフトウェアの節を参照してください。

関連
さらなる使い方の情報と、テキストインターフェースに関する一般的な情報については、シェルの記事を参照してください。

仮想コンソールと切り換え

仮想コンソール (VC) は仮想ターミナル (VT) の名でも知られ、カーネルによって直接提供される機構を経由して、フルスクリーンのテキストベースの操作を行うことができます。Gentoo はデフォルトで 6 個の仮想コンソールとともに起動します (これは inittab または openrc-init で設定することができます)。X は仮想コンソールの中でシェルから開始するか、ディスプレイマネージャから開始することができます、この場合は伝統的に X は仮想コンソール 7 番に表示されます。VC 間の切り換えにはキーボードショートカットを使用することができ、もし必要であれば chvt コマンドも存在します。

テキスト仮想コンソールからは、キーボードの Alt+F1 から Alt+F6 のキーを押すことで他の VC にアクセスすることができます。super キー (キーボードによっては "Windows" キー、Command キー、または "Apple" キーとも呼ばれます) でコンソールを切り換えます。番号順で次の VC か前の VC に切り換えるには、Alt+ または Alt+ を押してください。

X セッションからは、Linux 仮想コンソールには Ctrl+Alt+F1 から Ctrl+Alt+F6 でアクセスできます。

X セッションがセッションマネージャによって仮想コンソール 7 上に起動されたものであれば、Ctrl+Alt+F7 を押すことで X セッションに戻ることができます。そうでない場合は、グラフィカル X セッションを起動した仮想コンソールに戻ることで、X セッションに戻ることができます。

利用可能なソフトウェア

よく使われる端末エミュレータには以下のものがあります:

タイトル パッケージ 説明
Alacritty x11-terms/alacritty GPU アクセラレーションが利用される端末エミュレータ。
Kitty x11-terms/kitty 現代的で、ハック可能で、多機能な、Python と C で書かれた OpenGL ベースの端末エミュレータ。
Konsole kde-apps/konsole KDE / Plasma のためのデフォルトの端末エミュレータ。
GNOME Terminal x11-terms/gnome-terminal GNOME のためのデフォルトの端末エミュレータ。
Guake x11-terms/guake GNOME 向けのドロップダウン端末エミュレータ。
lxterminal lxde-base/lxterminal LXDE の標準の端末エミュレータ。
rxvt-unicode x11-terms/rxvt-unicode リソース使用量が軽く、高速で、多機能 (タブ、透過、Unicode 等)。
st x11-terms/st X のためのシンプルな端末実装。
Terminator x11-terms/terminator 1 個のウィンドウ内に複数の端末を並べられる、GNOME 向けで Python ベースの端末エミュレータ。
terminology x11-terms/terminology Enlightenment のためのデフォルトの端末エミュレータ。
tilda x11-terms/tilda 一人称視点シューティングゲームで見られるコンソールに似たドロップダウン端末。
xfce4-terminal x11-terms/xfce4-terminal Xfce デスクトップ環境のためのデフォルトの端末エミュレータ。
XTerm x11-terms/xterm X.org のためのデフォルトの端末エミュレータ。
Yakuake kde-apps/yakuake Konsole ベースの KDE / Plasma 向け Quake スタイル (ドロップダウン) 端末エミュレータ。

さらなる端末エミュレータが x11-terms カテゴリで見つかります。

一般的な使い方

アプリケーションに割り込む

多くのアプリケーションでは、Ctrl+c を押すことで SIGINT シグナルが送信され、アプリケーションを直ちに中断するでしょう。Wikipedia の記事を参照してください。

ジョブ

多くのアプリケーションで、Ctrl+z を押すことでプロセスを停止し、プロセスをバックグラウンドで継続しつつシェルに戻ることができるでしょう。これは例えば、テキストエディタを使用しながらコマンドを実行するのに便利です。多くのシェルでは、fg コマンドによって停止されたタスクに戻り、jobs によって現在のバックグラウンドジョブを一覧表示するでしょう。

多くのシェルでは"&"をコマンドの最後に付与すると、コマンドを直接バックグラウンドで開始させます。

Ctrl+z についての Wikipediaジョブ制御についての WikipediaBash ドキュメントfish ドキュメント、および zsh ドキュメントを参照してください。

トラブルシューティング

表示が文字化けしている

なんらかのアクションによって、端末が通常のテキスト表示に適さない状態になってしまうことがあります。例えば、バイナリ情報が端末に (catless などによって) 出力されると、データの一部が制御文字として解釈され、端末の状態を変更することがあります。他の例として、プログラムが異常終了し、端末を異常な状態のままにしてしまう場合もあるでしょう。

この問題は通常は、reset コマンドを実行することで解決できます。

シェルによっては、ctrl+l (小文字の L) を押すことでクリアして再描画することができます。場合によっては ctrl+c を数回押してみるとなんらかの事態改善があるかもしれません。他の選択肢は、"stty sane" および "tput rs1" コマンドを使用することです。

reset コマンドの実行が機能する場合でも、入力した文字の視覚的フィードバックが影響されることもあるかもしれません。

ヒント
端末にバイナリを出力しないようにするためには、file コマンドを使用してファイルタイプを判定することができます。バイナリファイルの内容を確認するには、od コマンドまたは hex editor が便利かもしれません。


単にファイルの内容を確認するために cat コマンドを使用しているなら、less などの ページャを使用すると問題を回避できるかもしれません。

関連項目

外部資料