テキストエディタ

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テキストエディタはテキストファイルを作成および編集するプログラムです。テキストエディタを使わずにファイルを編集することは不可能ではありませんが、使ったほうが簡単です。設定ファイルを編集するためにはテキストエディタが便利です。

少なくとも一つのエディタがインストールされているようするために、Gentoo の @system 集合は virtual/editor パッケージを含んでいます。

デフォルトでフォールバックするための仮想パッケージ

Gentoo の多くの部分がそうであるように、テキストエディタの選択はユーザに任されています。テキストエディタはインストール中およびインストール後に必要になるでしょうから、仮想パッケージvirtual/editor (system 集合の一部) は app-editors/nanoフォールバックとして (ebuild に「多数のうちのいずれか」として書かれている依存の最初のものとして) 取り込みます[1] - 別の "virtual/editor" パッケージが emerge されるまで。

そのため、stage 3 をインストールして、新しくインストールされた Gentoo に chroot した時点で nano コマンドが利用できるでしょう。stage 3 tarball は厳密にすべてのシステムで必要なパッケージのみを含んでいるので、Nano は stage 3 chroot 環境内で利用できる唯一のテキストエディタとなっているでしょう。Gentoo ebuild リポジトリインストールされ、(必要であれば) 更新された時点で、別のエディタを新しいシステムに emerge することができます。

CLI のためのデフォルトのエディタは、どのテキストエディタを開始するかを決定するために、そうする必要がある多くのプログラムによって使用されるでしょう。CLI ファイルマネージャなどのプログラムや、bash から Ctrl+x Ctrl+e を使用してエディタを呼び出すときなどは、このデフォルトを使用するでしょう。デフォルトのエディタは、VISUAL および EDITOR 環境変数を使用して設定されます。一般論として、より機能の乏しい端末のために使用される EDITOR よりも、VISUAL のほうが優先されるでしょう。

システムデフォルトを設定するの節を参照してください。

ヒント
Gentoo ウェブサイトからダウンロードできる Minimal インストール CD には NanoEmacs、および vi エディタが含まれています。インストールしようとしている新しい環境に chroot した後は、これらのエディタはどれも利用できませんが、好みのエディタをインストールすることができます。
メモ
virtual/editor パッケージの依存になっているエディタが一つ emerge された時点で、「多数のうちのいずれか」の依存が満たされるため、Nano は不要になります。emerge --ask --depclean で Nano が アンインストールされないようにするには、Nano を world 集合に追加するために emerge --select app-editors/nano を実行してください。

利用可能なソフトウェア

テキストエディタの選択肢は、オンラインでは app-editors カテゴリで、または以下を実行することで確認できます:

user $eix "app-editors/*"

CLI エディタ

名前 パッケージ スキルレベル 機能 説明
Emacs app-editors/emacs 巨大 強力で、拡張可能な、自己文書化されたテキストエディタのカテゴリ。
Kakoune app-editors/kakoune vi にインスパイアされた、現代的で活発に開発されているコマンドライン向けエディタ。
Micro app-editors/micro 現代的で直感的な端末ベースのテキストエディタ。2022-11 時点でまだ testing ブランチにあります。
Nano app-editors/nano 使いやすいテキストエディタ。
Neovim app-editors/neovim 巨大 拡張可能性と機敏さに注目した Vim フォーク。
Vim app-editors/vim 巨大 vi テキストエディタを基にしたテキストエディタ。

他の vi (風) エディタについては vi の記事を参照してください。

GUI エディタ

名前 パッケージ 説明
Emacs app-editors/emacs 強力で、拡張可能な、自己文書化されたテキストエディタのカテゴリ。
Gedit app-editors/gedit GNOME デスクトップ向けのテキストエディタ。
GVim app-editors/gvim vi テキストエディタの GUI ベースバージョン。
leafpad app-editors/leafpad シンプルな GTK2 テキストエディタ。
jEdit app-editors/jedit jEdit は Java で書かれたプログラマ向けテキストエディタです。
Kate kde-apps/kate KDE テキストエディタ。開発向き。
Mousepad app-editors/mousepad 極めて高速に起動する、Xfce 向けの機能を絞ったテキストエディタ。
pluma app-editors/pluma MATE による Gedit 2 のフォーク。MATE 環境向けの小さく軽量な UTF-8 テキストエディタ。
scite app-editors/scite プログラマ向けの非常に強力なエディタ。ソースの編集に向いています。
VSCode app-editors/vscode Microsoft による高度に拡張可能な electron ベースのテキストエディタ。
VSCodium app-editors/vscodium Microsoft の VSCode の FLOSS 版バイナリ。

Visudo エディタ

/etc/sudoers はその機密性により visudo コマンドを利用してのみ編集することができ、その代わりに編集できるのは事前に定義されたエディタの選択に制限されます。さらなる情報について man visudo を実行してください。

システムデフォルトを設定する

システム全体のデフォルトのテキストエディタは /etc/env.d/99editor ファイルで定義されています、次のように:

ファイル /etc/env.d/99editorシステム全体のテキストエディタデフォルト
EDITOR="/usr/bin/vim"

システムのデフォルトエディタは eselect ユーティリティで設定することができ、これはこのファイルを自動的に変更します。利用可能なエディタを一覧表示するには (エディタを eselect editor で利用できるようにするにはそれをインストールしてください):

root #eselect editor list
Available targets for the EDITOR variable:
  [1]   /bin/nano
  [2]   /bin/ed
  [3]   /usr/bin/emacs
  [4]   /usr/bin/ex
  [5]   /usr/bin/vi
  [ ]   (free form)

Vim または Neovim を使用している場合は、vi を選択してから、この記事を確認してください。

新しいエディタを設定するには、次のコマンドの <NUMBER> を選択したいテキストエディタに対応する番号で置き換えてください:

root #eselect editor set <NUMBER>

次に、以下のコマンドを実行して環境を更新する必要があります:

root #. /etc/profile

これでユーザの EDITOR 環境変数は、選択されたデフォルト値になっているでしょう。ユーザはこの値を、実行中のシェルの中で、またはログインシェル開始時に自動で、変更することもできます。

メモ
sudo はユーザの環境変数を保持しないので、sudo を使用するときのデフォルトエディタは現在実行中のユーザのものと同じでないかもしれません。
ヒント
VISUAL 変数を設定するには、eselect visual で同じ手順に従ってください。

EDITOR 変数を /etc/rc.conf 内で設定する古い手法はもうサポートされません。詳細についてはこの記事を参照してください。

注意事項

バイナリファイル

多くのテキストエディタはバイナリファイルを扱うことができないでしょう。そのようなファイルに対してはバイナリエディタを使用してください。

バイナリデータが不適切に端末に出力されると、表示が「ぐちゃぐちゃ」になることがあります。対処法については端末エミュレータの記事のこの節を参照してください。

関連項目

参照